Mullum Malarum | ||||
1978.08.15 | タミル語 | VCD 字幕なし |
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監督:V.Mohan | 出演男優:Rajinikant、Sarath Babu 出演女優:Jayalaxmi、 Shoba、 |
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音楽:Ilayaraja | ||||
あらすじ: 兄妹のカリとヴァリは、孤児となってから路上で生活していました。 兄カリは、子供ながらも妹ヴァリを守り大切に育てます。 成長したカリ(Rajinikant)は発電所のケーブルカーの操作作業員になります。 そこにエンジニアのクラマン(Sarath Babu)が赴任してきます。 クラマンは、カリが一般人を無料でケーブルカーに乗せていたことに対し、 規則違反として注意します。 その後、カリが緊急警報が鳴ったのにケーブルカーの操作を行わなかったため、 重大な業務違反として10日間の仕事停止、謹慎としました。 その夜、カリは酒を飲み、酔っ払って道端で寝てしまいます。 そこで車に引かれ左腕を切断することになりました。 仕事が出来なくなったカリは解雇されます。 エンジニアのクラマンはヴァリ(Shoba)を愛するようになり、 兄のカリに結婚を許可を願いますが、断られてしまいます。 クラマンを嫌うカリは、 地元で雑貨店を営む男性、ムルゲサと妹を強引に結婚させようとします。 カリの妻マンガ(Jayalaxmi)はそれに反対し、 愛し合っているクラマンとヴァリを結婚させようとします。 最後にはカリが折れてハッピーエンドです。 |
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感想: 子供時代のカリと妹ヴァリは、孤児で路上生活をしてます。 路上でカリが寝ていたら、妹のヴァリが、車に乗ったお金持ちの子供がお菓子をちらつかせ、からかわれているのを見ます。 腹を立てたカリは、子供たちが車から降り人が居なくなったところで、ヘッドライトを割って壊します。 やってることはいけないことだけど、理不尽な扱いへの怒りやカリの性格がよく分かります。 この時の子役の怒っている目がすばらしいと思いました。 大人(ラジニ)になっても、その気質は変わらず、 使用人をひどく扱う金持ちを嫌悪して、その金持ちが持つ高級車のヘッドライトを破壊します。 反面、カリは貧乏人やお年寄りなど、困っている人にはとても親切な良い人です。 発電所のケーブルカーに無料で町民を乗せていたのも親切心からです。 規則違反とはいえ、自分が納得できない規則には従わない強い性格をしています。 また妹ヴァリが大好きで、大切にしていますが、 妹の行動を自分の思い通りにしたいという封建的な考えもあります。 カリは自分の考えを正しいと信じており、怒りっぽく傲慢な態度も多いです。 交通事故で腕を失うことで、自尊心が傷つき、自信を失います。 そこに、クラマンがヴァリとの結婚を願い出ます。 カリはクラマンを嫌っており、妹が自分から離れていくのを認められません。 このカリの怒りや妹への強い愛情を演じるラジニは、野生的で尖った感じがとてもすばらしいと思いました。 この映画は、主人公カリの人柄や心理描写が主であり、 面白いアクションや華やかなダンスは無いです。 なので、私が見たいと思う楽しい「インド映画」とは趣きが違います。 ベストフィルムとしてフィルムフェア賞と タミルベストフィルムのタミルナドゥ州映画賞の受賞作品であり、 ラジニはタミルナドゥ州映画賞特別賞を受賞しております。評価の高い映画です。 カリが謹慎処分中に憂さ晴らしに酒を飲みながら歌って踊る場面の曲 「Raman Aandalum」は、 ラジニのほかの映画、「Baba」(2002)や「Petta」(2019)で使われています。 私もこの曲が好きです。 (2020/12/02) |
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評価 | ★★★☆☆ | よい映画です | ||
ラジニ度 | ★★★☆☆ | ギラギラとした怒りの演技がすばらしいです。 | ||
ダンス度 | ★★☆☆☆ | 「Raman Aandalum」はおすすめです。ぜひ聞いてください。 | ||
アクション度 | ★☆☆☆☆ |